「夏は暑くて冬は寒い」これが日本の家の常識だと思っていませんか?
特に「晴れの国」と呼ばれる岡山県は、年間を通じて日照時間が長く、夏場の強烈な日差しによる室温上昇への対策が必須となるエリアです。一方で、県北エリアでは積雪への配慮も必要になるなど、地域によって求められる性能は異なります。
一生に一度の買い物である注文住宅で失敗しないためには、国が定める基準を知るだけでなく、「岡山の気候風土に適した性能」を理解しておくことが重要です。ここでは、長期優良住宅やZEH(ゼッチ)など、快適な家づくりのためのキーワードを解説します。
一般的に「住宅性能」と言われてもピンと来ないことが多いかも知れませんが、住宅性能は地震や火災の際の安全性、経年劣化への配慮、室内環境や音・光、バリアフリーなど住宅の機能全般を指した言葉です。
住宅性能を明確な基準として評価する制度としては「長期優良住宅」と「住宅性能表示制度」があります。「長期優良住宅」は住宅の長寿命化、「住宅性能表示制度」は住宅の品質向上と目的は少し異なりますが、どちらも住宅の品質を見極める指針として非常に有効なものなので、注文住宅を建てる際には大いに参考にすることをお勧めします。
岡山県は「地震が少ない県」と言われることが多いですが、南海トラフ地震の影響を受けないわけではありません。特に県南部の干拓地エリア(岡山市南区・倉敷市南部など)で家を建てる場合は、地盤の強度に注意が必要です。長期優良住宅の認定基準である「耐震等級2以上(できれば等級3)」を確保しておくことは、資産価値だけでなく家族の命を守るためにも強く推奨されます。
長期優良住宅の評価項目は9項目です。
参照元:長期優良住宅認定制度
(https://www.hyoukakyoukai.or.jp/download/pdf/chouki_sin_2020_1.pdf)
長期優良住宅の基準に適合する住宅は、税制上の様々なメリットを受けることができます。
具体的には所得税減税の控除対象限度額の引き上げ(住宅ローン減税)、登録免許税減税、不動産取得税の控除割増、固定資産税の軽減期間延長など総合的には大きな減税効果があるため、注文住宅を建てる際に可能なら長期優良住宅の基準を意識して計画を立てると良いでしょう。
長期優良住宅はフラット50が利用できることも大きなメリットです。
住宅性能表示制度の表示基準は10分野にわたっています。
参照元:住宅性能表示制度ガイド
(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/torikumi/hinkaku/070628pamphlet-new-guide.pdf)
住宅性能表示制度に適合する住宅(住宅性能評価付き住宅)には民間金融機関による住宅ローンの金利優遇や、地震保険の割引などの優遇措置があります。
また住宅購入費用を贈与される場合の非課税枠が、500万円加算される税制上のメリットもあります(※)。
参照元:住宅取得等資金に係る贈与税の非課税措置
(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001380644.pdf)
現状の住宅寿命はたったの27年と言われています。一方、戦前に建てられた家は100年以上もの間住み続けられていました。この歴然の差は、建材の違いからきます。
近年はコストと効率重視なので、化学建材の使用が多くみられますが、昔は柱、床下まで自然素材で建てられていました。良い例が歴史的建造物。国産のヒノキを柱に使っていて強度があって長持ちします。
岡山県は美作ヒノキなど良質な木材の産地でもあります。地元の気候で育った木材は、その土地の湿気や温度変化に強いため、岡山の工務店で建てる際は「県産材の活用」も性能アップの一つの鍵となります。
健康住宅というと、無垢の建材を骨組みに使った建物、自然素材を使用した内装などがまず思い浮かびますが、より深く考えていくと、暮らしに直結したポイントがあることに気づきます。それは、空気、温度、水。
家の建材にこだわって化学建材は一切使用せず、漆喰、米のりなど天然素材にするだけでも、家の中の空気を健康的に変えることができます。また、家の中の温度が一定に保たれ、ヒートショックを起こしにくい調温性能、キッチンだけでなく、お風呂、トイレで、安全な水が使えることなど、本当に家族にとってやさしい、健康な住宅を建てたい方は、こうしたポイントも押さえておきましょう。
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岡山の注文住宅メーカー・工務店
おすすめ3選
長期優良住宅や住宅性能表示制度と並んで、近年急速に注目度を高めているのが「ZEH(ゼッチ)」という家づくりの考え方です。言葉は聞いたことがあっても、ピンと来ない方も多いかもしれません。
ZEHとは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略称で、簡単に言うと「使うエネルギーと創るエネルギーの収支がゼロ以下になる家」のことです。具体的には、以下の3つの要素を組み合わせて実現します。
この3つのアプローチによって、光熱費を抑えながらも快適で環境に優しい暮らしを目指すのがZEH住宅です。
岡山県は「晴れの国」の名の通り、降水量が少なく日照時間が長いため、全国的に見ても太陽光発電の効率が非常に良いエリアです。
他県に比べて「創エネ」のハードルが低いため、初期費用をかけても光熱費削減効果で元が取りやすい傾向にあります。岡山で家を建てるなら、ZEH仕様(特に太陽光パネルの設置)は前向きに検討すべきオプションと言えるでしょう。
ZEH基準の住宅には、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。主に「経済性」「快適性」「補助金」の3つの観点からご紹介します。
住宅のエネルギー消費が抑えられる上、太陽光発電で電気を賄えるため、月々の光熱費を大幅に削減できます。余った電気は電力会社に売電することも可能です。
高い断熱性能により、家の中の温度差が少なくなります。これにより、夏は涼しく冬は暖かい快適な室温を保ちやすくなるだけでなく、冬場のヒートショックのリスク軽減にも繋がります。
ZEH住宅を建築・購入する場合、国や自治体が実施する補助金制度を利用できることがあります。建築コストの負担を軽減できるため、家づくりを計画する上で大きなメリットとなります。
ZEHに関する補助金は、国が主体となる大規模なもの(「こどもエコすまい支援事業」の後継事業など)が知られていますが、それとは別に自治体が独自の補助金制度を設けているケースがあります。
岡山市でも、住宅の省エネ化や再生可能エネルギー設備の導入に関連する補助金制度が実施されることがありますので、家づくりの計画段階で市の公式ホームページなどを確認し、最新の情報を得ておくことを強くおすすめします。
多くのメリットがある一方、太陽光発電システムや高性能な建材を導入するため、初期の建築コストが一般的な住宅に比べて高くなる傾向があります。また、太陽光を効率よく受けるために屋根の形状や向きに制約が出ることがあります。
ただし、これらの初期投資は光熱費の削減や補助金の活用によって、長期的に見れば十分に回収できる可能性があります。信頼できる工務店と相談しながら、将来的な暮らしまで見据えた資金計画を立てることが大切です。
このように、ZEHは長期優良住宅が目指す「省エネルギー性」をさらに高いレベルで実現するものであり、両方の基準を満たすことで、より資産価値が高く、快適で安心な住まいを建てることが可能になります。
引⽤元:アイム・コラボレーション(https://im-c.jp/)
引⽤元:SPECIALABO(https://specialabo.co.jp/)
引⽤元:SANKO(https://www.sankohousing.co.jp/
UA値とは、家の断熱性能を表す数字です。値が低いほど、家の中の熱が外に逃げにくくなります。つまり、冬は暖かく、夏は涼しい家になります。
C値とは、家の隙間の少なさを表す数字です。値が低いほど、家の中に隙間が少なく、外から風が入りにくくなります。つまり、冷暖房が効きやすくて、快適な家になります。
Ua値やC値が0.1違う場合、年間の冷暖房費に約3~5%程度の差が生じると言われています。数値が0.1高い場合、年間の冷暖房費が15万円の家庭では、約4,500円~7,500円の追加費用が発生し、室温については1~2度程度の差が生じると言われています。
また、地域の特性上高い住宅性能が求められる北海道では、UA値0.46が基準(省エネ基準)とされており、この数値より低い場合は、東北地方や北海道などの寒冷地にも適合できるほどの住宅性能を持っているといえるでしょう。
参考:国土交通省HP(https://www.mlit.go.jp/shoene-label/insulation.html)
【選定基準】
「岡山 注文住宅」とGoogle検索し、表示された上位50サイトの中で注文住宅会社は31件でした。(2024年4月調査時点)
31社から、上物価格を「1000万円台の家」「2000万円台の家」「3000万円台の家」で分け、住宅性能(耐震性能3等級以上、Ua値、C値)を明記している中で価格帯別に最も坪単価が安い注文住宅メーカーを選出しました。アイム・コラボレーションの坪単価は「SUUMO」(https://suumo.jp/chumon/tn_okayama/rn_imc/?ichiranIdx=3)、SANKOの坪単価はステップハウス(https://www.stephouse.jp/company/view/172/profile/)の情報を参考にしています。
【参考上物価格】
岡山県の平均一戸建ての広さが約36坪。(参照元:株式会社ヘルシーホーム https://www.healthy-home.co.jp/column/251/ ※情報は2018年10月時点)。これに各社の坪単価をかけて参考上物価格を算出しました。