「A社は2500万円、B社は3000万円。じゃあA社にしよう」
これこそが、注文住宅の相見積もりで最も多い失敗パターンです。
岡山県には、大手ハウスメーカーから地域密着の工務店まで数多くの選択肢がありますが、提示される見積もりの「中身(含まれる範囲)」は会社によってバラバラ。
ここでは、単なる価格競争にするのではなく、「本当にコストパフォーマンスが良い会社」を見極めるための相見積もりの取り方と、業界のマナーについて解説します。
結論から言うと、「2社〜3社」に絞るのがよいでしょう。
「多ければ多いほど良い」と思われがちですが、5社も6社も見積もりを取ると、打ち合わせだけで週末が潰れ、情報過多で何が良いのか分からなくなってしまいます(いわゆる「家づくり迷子」の状態です)。
本命の工務店と、比較対象のメーカーなど、特性の違う会社を2〜3社ピックアップして比較するのが、効率的で失敗が少ない方法です。
例えば、A社の見積もりが安くても、そこには「カーテン・照明・エアコン工事費」や「屋外給排水工事費(水道を引き込む費用)」が含まれていないかもしれません。
一方、B社は高く見えても、それら全てが含まれた「コミコミ価格」かもしれません。
特に岡山のローコスト住宅の中には、一見安く見せるために必要な設備をオプション扱いにしているケースもあります。必ず「住める状態にするには総額でいくらになるか」を揃えて比較しましょう。
同じ間取りでも、使っている断熱材のグレードや、窓サッシの種類(樹脂かアルミか)、外壁の耐久性によって数百万円の差が出ます。
目先の安さで選んだ結果、「夏暑くて冬寒い家」になってしまい、光熱費で損をしては本末転倒です。
やってしまいがちなのが、A社が描いた間取り図をB社に見せて「これと同じ家を、もっと安く建てて」と依頼すること。
これは著作権的にもマナー的にもNGです。設計士はプライドを持って図面を描いています。B社のモチベーションを下げるだけでなく、「モラルのない施主」と判断され、良い提案が出なくなるリスクがあります。比較する際は、あくまで「同じ要望」を伝えて、各社がどう提案してくるかを見比べましょう。また、どうしても他社へ見せたい場合は著作権・秘密保持の観点で事前同意等の配慮を行ってからにしましょう。
見積もり依頼をする前に、自分たちが建てたい家のイメージと予算の上限を明確にしておきましょう。
条件がブレブレの状態で問い合わせを行うと、A社には「広さ重視」、B社には「性能重視」の提案をされてしまい、比較ができなくなります。
最初から詳細な見積もりを出してもらうには時間がかかります。まずは「概算見積もり」で全体の資金計画や会社の雰囲気をチェックし、候補を絞り込んでから、具体的なプランニングと「詳細見積もり」に進むのがスムーズです。
相見積もりを取るということは、最終的に1社以外はすべて断ることになります。「親身に相談に乗ってくれたのに断りづらい…」と悩む方も多いですが、以下のポイントを押さえれば大丈夫です。
相見積もりの本来の目的は、単なる「値引き交渉」ではなく、「自分たちの要望を最も理解し、適正な価格で実現してくれるパートナーを見つけること」です。
金額の数字だけでなく、担当者の対応スピードや、提案の根拠(なぜこの価格になるのかの説明)を含めて総合的に判断しましょう。
引⽤元:アイム・コラボレーション(https://im-c.jp/)
引⽤元:SPECIALABO(https://specialabo.co.jp/)
引⽤元:SANKO(https://www.sankohousing.co.jp/
UA値とは、家の断熱性能を表す数字です。値が低いほど、家の中の熱が外に逃げにくくなります。つまり、冬は暖かく、夏は涼しい家になります。
C値とは、家の隙間の少なさを表す数字です。値が低いほど、家の中に隙間が少なく、外から風が入りにくくなります。つまり、冷暖房が効きやすくて、快適な家になります。
Ua値やC値が0.1違う場合、年間の冷暖房費に約3~5%程度の差が生じると言われています。数値が0.1高い場合、年間の冷暖房費が15万円の家庭では、約4,500円~7,500円の追加費用が発生し、室温については1~2度程度の差が生じると言われています。
また、地域の特性上高い住宅性能が求められる北海道では、UA値0.46が基準(省エネ基準)とされており、この数値より低い場合は、東北地方や北海道などの寒冷地にも適合できるほどの住宅性能を持っているといえるでしょう。
参考:国土交通省HP(https://www.mlit.go.jp/shoene-label/insulation.html)
【選定基準】
「岡山 注文住宅」とGoogle検索し、表示された上位50サイトの中で注文住宅会社は31件でした。(2024年4月調査時点)
31社から、上物価格を「1000万円台の家」「2000万円台の家」「3000万円台の家」で分け、住宅性能(耐震性能3等級以上、Ua値、C値)を明記している中で価格帯別に最も坪単価が安い注文住宅メーカーを選出しました。アイム・コラボレーションの坪単価は「SUUMO」(https://suumo.jp/chumon/tn_okayama/rn_imc/?ichiranIdx=3)、SANKOの坪単価はステップハウス(https://www.stephouse.jp/company/view/172/profile/)の情報を参考にしています。
【参考上物価格】
岡山県の平均一戸建ての広さが約36坪。(参照元:株式会社ヘルシーホーム https://www.healthy-home.co.jp/column/251/ ※情報は2018年10月時点)。これに各社の坪単価をかけて参考上物価格を算出しました。